CCENT (Cisco Certified Entry Networking Technician) を取得しました
※ 当記事は他ブログに掲載していた内容をリライトし、当時の日付で再投稿したものです。元々掲載していたブログのエントリーは削除済みです。
はじめに
先日 (2018年9月中旬) 、 Cisco の 100-105J ICND1 (Interconnecting Cisco Networking Devices Part 1) に合格して CCENT を取得しました。
今回も振り返りを兼ねて、勉強方法などをまとめてみます。
合格時のスペック
前回の ORACLE MASTER Silver 合格時と同様です。
取得動機
現在、情報処理安全確保支援士試験の合格を目指しており、セキュリティを学ぶ上ではネットワークの知識が必要不可欠なので、 CCENT の学習を通してネットワークの基礎を体系的に身に付けようと考えました。
自分の性格上、何か目標があると勉強のモチベーションを維持しやすいため、ただ勉強するだけでなく CCENT 取得自体も目標にしました。
学習方法と学習期間
参考書を読む
ここ半年くらいですっかり定着した学習スタイルですが、まずは参考書を一通り読みました。
平日は通勤時間・昼休み・定時後に、休日は自宅やカフェなどで、とにかく時間を見付けてひたすら参考書を読む日々が続きました。
マスタリングTCP/IP 入門編
一冊目は、ネットワーク入門書の定番中の定番「マスタリングTCP/IP 入門編」です。
これは元々持っていた積読の中の一つで、前職の上司から頂いたものです。
当時会社が契約していたデータセンターに上司と二人で行った帰りに、何故か書店に寄り道して買ってもらった一冊になります。
記載されている内容はやや古めですが、初心者にも分かるレベルで広く浅く書かれており、ネットワークの基礎部分はこれ一冊で身に付けることができたと思います。
注釈やコラムなども含めて比較的のんびり読みましたが、大体2~3週間程で読み終えられる内容でした。
徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching教科書 ICND1編
二冊目は、 CCENT の参考書の中では定番中の定番「徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching教科書 ICND1編」、通称「黒本」です。
ここで初めて Cisco の IOS を学びましたが、正直言って読むだけではあまり頭に残りませんでした…
様々なモードや各 config で使用するコマンドがたくさん出てきますが、初見で全てを覚えるのは不可能に近いです。
一周目は細かいことは置いておいて、とりあえず試験の全体像を掴むことを意識して読み進めました。
試験範囲はどこからどこまでで、覚えないといけないことはこれくらいあるんだなーという感じで、表面的なところをさらっと読みましょう。
頭に詰め込むのは、次フェーズの問題を解きながらで大丈夫です。
僕の場合は大体1ヶ月~1ヶ月半程で一周目を読み終えて、よく分からなかったところを見直しながら、二周目は2週間程で読み切りました。
まったく自慢になりませんが、二周目を読み終えた時点では IOS の各モードやコマンドは半分も覚えていなかったです。
問題を解く
徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching教科書 ICND1編
黒本には各章末に演習問題があり、章毎に解説ページを読んで演習問題を解くという構成になっています。
一周目から律義に演習問題を解いていくと、解説ページをさらっと読んだだけでは解けない問題も出てくるので、解けなかった時にモチベーションが下がる恐れがあります。
僕も一周目は流し見程度に問題と答えを読むだけで、真面目に問題を解くのは二周目からにしました。
そのおかげで一周目はモチベーションを維持したまま読み終えることができ、二周目からはさくさく問題も解けるので、最後まで気持ちが途切れることなく走りきることができました。
Ping-t
黒本の演習問題を一通り終えたら、黒本だけでは解く問題数が圧倒的に足りないので、 CCENT 学習者には定番中の定番サイト「Ping-t」のWEB問題集に取り組みました。
しかし、ここで問題が発生…
黒本の演習問題は普通に解けたのに、 Ping-t の WEB 問題集は全然解けません。。
正確には一問解くのに時間がかかり過ぎて、実際の試験では間違いなく最後の問題まで辿り着けそうにありません…
黒本の構成上、各章の解説ページを読んだ直後に演習問題を解く形なので、内容が頭に残りやすく、そのおかげでさくさく解けていたんだと思います。。
当初の予定では、 Ping-t の問題を8~9割の正答率で解けるようになったら受験しようと考えていたので、正直かなり焦りました…
徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching問題集 ICND1編
このままではマズイということで、普段この手の問題集はあまり買わないのですが、黒本の問題集「徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching問題集 ICND1編」を購入し、まずはこっちに専念することにしました。
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(スマホ問題集付)徹底攻略Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching問題集 ICND1編[100-105J][200-125J]V3.0対応
- 作者:株式会社 ソキウス・ジャパン
- 発売日: 2017/04/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
黒本の教科書と問題集を揃えると7,000円近い出費なのですが、 ICND1 の受験料が約2万円なので、一発合格する為の投資と考えれば無駄ではありません。
そう自分に言い聞かせました…
しかしその甲斐あってか、黒本の問題集を全て解き終えた頃には、 Ping-t の WEB 問題集がしっかり解けるようになっていました!
黒本の問題集は、難易度的に黒本の教科書と Ping-t の WEB 問題集の中間くらいだったので、ステップアップにはちょうど良かったです。
ある程度自信を持って Ping-t の問題を解けるようになったところで、ダラダラ学習期間を延ばさないために試験の予約を入れました。
と言いつつ、実際は何度かの先送りの末に予約を入れたのですが…
その後は試験の日まで、時間の許す限りひたすら Ping-t の WEB 問題集を解き続けました。
学習期間
- 2018年6月上旬 ~ 下旬 (約半月)
- 「マスタリングTCP/IP 入門編」を読む
- 2018年6月末 ~ 8月中旬 (約1ヶ月半)
- 「黒本の教科書」を読む
- 2018年8月中旬 ~ 9月上旬 (約半月)
- 「黒本の問題集」を解く
- 2018年9月上旬 ~ 中旬 (約半月)
- 「Ping-t の WEB 問題集」を解く
学習期間としては約3ヶ月程で ICND1 に合格することができました。
受験後の感想
よくシミュレーション問題が合否を分けるポイントになると言われますが、僕も実際に試験を受けるまでは不安で仕方ありませんでした。
コマンドを完全に暗記しておらず、受験直前でも Ping-t のコマ問がほとんど解けなかったからです。
しかし、実際の試験で嬉しい誤算がありました。
なんと ?
(ヘルプ機能) と Tabキー
(補完) が有効だったんです!!
どのモードでどんなコマンドを入力すべきなのかが分かっていれば、 ?
で使えるコマンドを探して Tabキー
で誤り無く入力することができるので、スペルまで完璧に覚えていなくても何とかなります。
僕はこれのおかげで合格できたと言っても過言ではありませんw
その他の問題に関しては、確実に合格できるレベルになるまで学習期間を長く取ったこともあり、順調に解き進めることができました。
3ヶ月間ずっと勉強してきた結果が報われたので、エントリーレベルの試験とはいえ合格できてとても嬉しかったです。
Cisco の罠
無事制限時間内に最後まで辿り着き、完全に油断していたところに大きな罠が待ち受けていました。
前回受験した ORACLE MASTER は試験終了後1時間くらいで結果が公開されるのに対し、 Cisco は試験終了後すぐに画面に結果が出ます。
それを知らなかったので、最後の問題を解き終えて何も身構えることなく「次へ」ボタンを押してしまいました。
完全に油断していた状態で、目の前にいきなり「合格しました!」という画面が出てきたので、
「え、合格…?え?あ、合格?したの…?え?」
と、全く喜ぶことができませんでした…
これから受験される方は、今までの自分の頑張りが報われる瞬間を逃さないよう、しっかりと心の準備をして「次へ」ボタンを押すようにしてください!w
今後について
当初は1ヶ月半~2ヶ月くらいで合格レベルに到達できるかと思っていたのですが、想像以上に IOS のコマンドに苦戦したため、予定よりだいぶ遅れての合格となってしまいました。
ベンダー試験は受験料が非常に高額で、確実に合格できるレベルに達するまでは気軽に受験することができないので仕方ないのですが、今回はちょっと時間をかけ過ぎました。。
次の ICND2 に合格すれば CCNA の認定を得られますが、直近で他にやりたいことがたくさんあるので、受験するとしても来年になると思います。
まずは来週に迫った情報処理安全確保支援士試験に向けて学習を続けて、その後はセキュリティの学習を続けながら、 Linux について学ぼうと思っています。
前職で Linux を使用したことはあるのですが、ちゃんと体系的に学んだことは無いので、次は LinuC (Linux 技術者認定資格) レベル1の取得を目指して頑張ります。
それでは、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。